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レプリカの定義。
例のゼロ戦の問題。私はあの機体はレプリカであると思っているのですが、一部でもホンモノを使っていればレプリカとは言えないという反論があり、なるほどなあと思いました。

100%複製ならば、それはレプリカでしょう。そこに異論はないと思います。

しかしネジ1本でもホンモノを使っていれば、それはレプリカではない、とするならば、それは何なのでしょう?

レストアでしょうか?復元でしょうか?

復元という言葉は微妙ですよね。何をどこまでどう復元するかの基準があいまいです。

例えば例のゼロ戦で言えば、元の部品を2割使い、残りの8割を新製し、「実物の設計図どおりに」再現したものであれば、立派な復元であるかと思います。

しかし、残念ながら、設計図どおりに再現されてはいません。

現代の基準で言えば、あの構造で飛行機を作っても、日本では飛ばす許可が下りないでしょう。くだんのゼロ戦も内部構造は相当異なっていると聞きます。表面はゼロ戦ですが、中身は全然違うもの、とすれば、それはホンモノとは言い難いものがあります。

ただ、計器やハーネスを、当時のものと同じように再現するのは無理ですし、その辺りは最新技術を駆使して、現在のスキルで飛べるような形に改造することは、まだ許されるように思います。

問題はエンジンで、例のゼロ戦は栄エンジンではなく、P&Wという、栄エンジンとは同系列ではあるものの、完全な米国設計の米国製エンジンを搭載しています。これを積んで、ゼロ戦を名乗るのは、少々おこがましいように思います。稼働する栄エンジンを搭載したゼロ戦は、現在でも1機だけ存在します。それはまごうかたなきホンモノであり、これにケチをつける人はいないでしょう。
それを、飛ばすだけのためにP&Wに換装した、ということに、ちょっとした引っかかりを感じます。維持やコストを考えればそれが正解とも思いますが、エンジンレストアまでの金が無かっただけの話だとするなら、それはとても悲しい事です。

例えば、ハコスカGTRのGTRたる所以はS20型エンジンにあると思っています。外観レストアでオールFRP化され、内装も完全に新製した車体であっても、オリジナルのS20エンジンで動くのならば、それはハコスカGTRと呼んでもいい。でも、いくらオリジナル車体を維持していても、エンジンがL20ならば、それは普通のハコスカであって、GTRのエンブレムを付けるには相応しくないでしょう。

ゼロ戦についても同じ事で、キモは栄エンジンなのだと思っています。だから、栄エンジンの設計図を元に、忠実に再現したレプリカの栄エンジンを搭載して飛ぶのであれば、それは本当に「復元されたゼロ戦」と呼んでも良いのではないかなと思っています。

何が、そのアイデンテティに繋がるか、ということですね。

くだんのゼロ戦は、いわば映画「トラトラトラ」で使われた、テキサン練習機改造のゼロ戦と大差ないものではないかと思っています。そういう部分をきちんと明確にして、一部ホンモノの部品を流用しているレプリカ、という表現をするのなら、私は納得が出来ます。それをあくまでホンモノと称して、それを信じた人に売却するのは、ある意味詐欺ではないでしょうか。

一方、オリジナルに忠実でありすぎる事には弊害もあります。カメラの世界では、純正部品が枯渇してしまい、修理が出来なくなったものがたくさんあります。代替品ではダメだという意識がオーナーさんに強すぎるのですね。ニコンF2のメーターは、非純正パーツで復活できるそうですが、それはダメだという持ち主が多いという話を聴いて、何だかなと思ったことがあります。
使えるようにするならば、オリジナルパーツではないものを使っても使えるようにする、というのが道具としてのカメラの扱い方だと思うわけですが、思い入れがあればあるほど、ニコンやライカのようなカメラは純正以外の部品を拒否するのでしょう。
実用品であれば、どんな社外パーツを使おうが、修理して使うというのは正しい方向だと思うのですが、ニコンやライカを美術品として捉えたとするなら、社外品利用の修理は悪である、という考えになるんだと思います。

ですから、ゼロ戦の場合、あくまでも実用品の戦闘機としての復活ではなく、ゼロ戦という航空機の遺産の復活である、と考えたとき、そこにはオリジナル性を出来るだけ保つべきであるという話のほうが、優先されるのではないかと思います。

エンジンは違えど、ゼロ戦ぽいものが日本で飛んだという事実を重要視するのであれば、それはハッキリとそう言うべきであって、ホンモノのゼロ戦が日本の空を飛ぶ!というような煽り文句は、ちょっとオーバートークではないかと思うわけです。



| 【TEXTSTYLE】 | 12:09 | comments(0)
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