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2020.06.11 Thursday

書楼弔堂

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    昨日から、週2日体制で会社に通勤しています。
    久しぶりの通勤は、結構体力使いますね(苦笑)。
    これで少し体重落ちると有難いのですが、、、、

    さて、通勤のお供には本です。
    私は基本的に、通勤時間を使って読書していたので、この2か月間、ほとんど本は読んでいませんでした。

    家でも読めないことは無いんですが、なんか落ち着かないですよね。コロナ騒ぎで不安ななか、呑気に本など読んでいられないという気持ちもありました。

    で、まだまだコロナは油断できませんけれども、通勤再開ということで、毎日往復で3時間〜4時間近い時間を消費します。ネットをやる事もありますけど(流石にゲームはしない)、基本的には読書になります。

    京極夏彦さんの本は分厚く、電車で読むには全く適さないのですが、電子書籍になって本の厚みは関係なくなりました。そこで、ずっと前から読みたかった「書楼弔堂」シリーズを一気に読んでいます。

    明治の半ば、古今東西の書物を集めた「弔堂」という謎の本屋に集まる明治の有名人たちの物語です。明治期の最後の浮世絵師「月岡芳年」、幻想文学の先駆者「泉鏡花」、妖怪博士「井上円了」に「ジョン万次郎」「人切り以蔵」ら、名だたる著名人が弔堂に訪れ、店主から渡される一冊の本によって自らの悩みを解決し、開放していきます。

    事実を巧みに利用して謎にオチを付けるなど、京極夏彦ならではの巧妙なストーリー作りには相変わらず舌を巻きます。特に「泉鏡花」の変名「畠芋の助」など、如何にも京極さんが使いそうないい加減な名づけかたなのですが、これが事実なのには驚きました。

     

    明治の世相を皮肉っているように書いていますが、実は現代の問題に言及しているような部分もあり、そこは流石だなと思います。そのあたりを考えながら読み込んでいくのも面白い。

    最後にはファンサービスで、中禅寺さんのお爺さんと思しき人も登場します。

    この人達を弔堂に導く狂言役には「高遠」と名乗る謎の人物。彼の存在が時には著名人の役に立ち、最後には自らも開眼して新しい道に進むようですが、それがどのような形になったのかまでは書かれていません。

    続く第二作では、狂言役がうら若い塔子という女性に変ります。まだ読んでいる最中ですので、これからどうなっていくのか興味津々です。

    いわゆる百鬼夜行シリーズは、京極堂の論説が結構難しくて読みにくいのですが、こちらの主人公「弔堂主人」の龍典さんは比較的平易で分かりやすい説明をするので、京極作品としては読みやすいと思います。

    久しぶりに、がっつりと読書が出来たので、余計なストレスも薄れてきたように思います。やっぱり自分には読書が必要なんでしょうな。

    ところで京極さん、百鬼夜行シリーズの「鵺の碑」はまだですかねえ?
    こっちは14年も待ちぼうけですぜ。



     

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